東京オリンピックのボランティアは、何かと騒がれていますよね。
『やりがい搾取だ』
との批判もあがっていて、評判はすこぶる悪いです。
しかし、一方でボランティアの人数は、かなり集まっているとのニュースもあり、ネットの評判は何だったのかと思わせることもありました。
やはり、世間は一生に一度見られるか見られないかな頻度の自国開催オリンピックということもあり、盛り上がっているのでしょうか。
当記事では、東京オリンピックのボランティアのなり方と、どのくらいの人数が集まったのかについて紹介していきます。
東京オリンピックのボランティアのなり方は?
東京オリンピックのボランティアは、
- 大会ボランティア
- 都市ボランティア
の2種類があります。
合計11万人を募集していて、大会ボランティアが8万人で、都市ボランティアが3万人ですね。
また、都市ボランティアについては、11都県市という広い地域で募集されていました。
では具体的に、東京オリンピックのボランティアには、どんな条件が求められているのか?
東京オリンピックのボランティアのなり方のや、必要な条件も調べていきましょう。
東京五輪ボランティアのなり方は、応募自体はとても簡単です。
募集が始まったら応募して、あとは書類選考や面接などに参加するだけ
ですね。
そして、応募条件はどうなっているのでしょうか?
東京オリンピックのボランティアの応募条件は、先述の通り、募集要項の決定が7月なので、まだ案が公開されたのみ。
その案は、以下の通りです。
大会ボランティアの募集条件
- 2002年4月1日以前に生まれた方
- 東京2020組織委員会が指定する全ての研修に参加可能な方
- 活動期間中において、日本国籍を有し、又は日本に滞在する在留資格を有する方
- 大会期間中及び大会期間前後を通じて、合計10日以上活動できる方
- 東京2020大会の成功に向けて、情熱を持って最後まで役割を全うできる方
- お互いを思いやる心を持ちチームとして活動したい方
積極的に応募していただきたい方
- 東京2020大会の大会ボランティアとして、活躍したいという熱意を持っている方
- オリンピック・パラリンピック競技に関する基本的な知識がある方
- スポーツボランティア経験をはじめとするボランティア経験がある方
- 英語やその他言語のスキルを活かしたい方
都市ボランティアの応募条件
- 2002年4月1日以前に生まれた方
- 都が指定する全ての研修に参加可能な方
- 日本国籍を有する方又は日本に居住する資格を有する方
- 日本語による簡単な会話(意思疎通)ができる方
- 活動期間中、延べ5日間以上、1日5時間程度活動できる方
- 東京2020大会の成功に向けて、情熱を持って最後まで役割を全うできる方
- お互いを思いやる心を持ち、チームとして活動したい方
積極的に応募していただきたい方
- 東京2020大会の都市ボランティアとして、活躍したいという熱意を持っている方
- ボランティア経験がある方
- 東京の観光、交通案内等に関する知識やスキル・経験を活かしたい方
- 防災・防犯・救命救急等に関する知識を活かしたい方
- 英語やその他言語のスキルを活かしたい方
こんな風になっていました。
まず大前提として、
18歳以上
でないと参加できないんですね。
また、どちらのボランティアにしても、かなり厳しい条件が2つあります。
- 組織委員会 or 都が指定する全ての研修に参加可能
- 大会期間中及び大会期間前後を通じて、合計10日以上活動できる
この2つはかなりハードルが高いですね。
10日以上活動ができるのはともかく、指定する全ての研修に参加が可能というのも、時間拘束の面で厳しいです。
こんなことができるのは、毎日暇になるようなリタイア後の高齢者しかできそうにないと思うのですが…。
なお、
既に東京オリンピックのボランティア募集については受付を終了
現在は選考がおこなわれています。
- 不採用者は9月中旬にメール
- 採用者には9月下旬にメール
という形で通知されますよ。
その後、研修が必要になるのですが、この研修に出ない人がいた場合、その人は不採用者と同じ、
マッチング不成立
という扱いになってしまいます。
東京オリンピックのボランティアは集まらない?その真相をチェック
東京オリンピックのボランティアは、ネットで色々批判されていますが…
実際、ネットの批判にあるように、東京オリンピックのボランティアが集まっていないのか?
と言われると違っていて、
- 大会ボランティアは8万人の枠に約20万人の応募
- 都市ボランティアも期間ギリギリではあるものの応募数が目標に達成
このような応募が大殺到状態!
実はボランティアは集まっており、大会ボランティアに至っては目標より10万人以上というすさまじい規模で応募がたくさん集まりました。
これだけ集まっているので、ネットの評判がいかに井の中の蛙だったのかと、よくわかりますよね。
なぜなら、異例なことに2020年の東京オリンピックのボランティアは、
応募総数のうち外国籍の割合が37%を占めているのです!
リオオリンピックの時も同じような例外がありましたが、
最近の大会でボランティアを実施した外国人の割合は3~5%
これだけしか外国人がいなかったので、いかに東京オリンピックのボランティアに外国人が多いかがわかりますよね。
他のオリンピックに比べると、開催国の人が全然応募していないことがわかります。
60%以上応募しているんだから、"全然応募していない"ではないだろう、と感じたかもしれません。
しかし、外国人の割合が最近のオリンピックの中では異常なほどの多さであると知れば、全然日本人が応募していないというのも頷けるのではないでしょうか。
そういう意味では、
日本人のボランティアが集まっていない
とも言えますね。
日本人が集まらないのに、外国人が多く集まった理由について、組織委員会の武藤敏郎事務総長は、
「確たることを言うのは難しい。海外でのボランティア活動への積極的な受け止め方もあるのだろう」
との見解を示しています。
筆者が推測するに、日本人ボランティアが集まらない原因は、
ボランティアの要項が厳しすぎるので、夏休み中の学生かリタイア後の老人、無職の人くらいしか参加できない
という理由があるのでしょう。
また、国内籍の応募者はオリエンテーションや共通研修、役割別・リーダー研修、会場別研修などへの参加が義務付けられているのに対し、
外国籍の応募者は会場別研修から参加すればいいだけ
と、条件に格差があるのも、ボランティアに外国人ばかり集まり、日本人が集まらない理由でしょうね。
しかし、日本在住の外国人ならともかく、海外から来る外国人の場合、
- 外国語は話せても日本語が離せないおそれがある(日本語の会話ができるかは募集要項になし)
- 宿泊先が必要
- 航空券の手配
など、かなり来日のハードルが高いです。
来日を断念し、ボランティアが足りなくなるという恐れもあるので、決して大量にボランティアが集まったからといって楽観視はできなさそうだと感じた次第です。
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まとめ
東京オリンピックのボランティアのなり方や、実際にボランティアが集まっているかどうかについて紹介しました。
ネットでの評判とは正反対に、東京オリンピックのボランティアは、
大会ボランティア、都市ボランティア共に定員を満たした
という結果になりました。
しかも、大会ボランティアに至っては、
募集人数より10万人以上も多い20万人
が応募!
オリンピックとしては異常事態な、
外国籍のボランティアが3割を超える
ということを除いては、順調な出だしなのではないでしょうか。